バナナはダイエットに効果的なの?


バナナ1本で考えると可食部は約100g、カロリーは約86kcalです。ご飯やパン100gよりも低カロリーなので、栄養バランスを心配する方も多いかもしれませんね。

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しかしバナナには、血液や筋肉を作るたんぱく質を始め、ビタミンB・カリウム・マグネシウム・葉酸・食物繊維といった、体に不足しがちな栄養素をたくさん含んでいるのです。
栄養豊富なだけでなく、ダイエットに効果的な栄養素もいくつか含んでいるのですよ。まずは、バナナに含まれる栄養素と効能について解説いたします。

バナナがダイエットに効果的な4つの理由

バナナに含まれるダイエットに効果的な栄養素は、食物繊維・カリウム・ペクチンなどが挙げられます。それに加えて、バナナに含まれる糖質分解酵素によって、ダイエットに繋がる効能も期待できるのです。具体的にどのような効能があって、どのようなメカニズムで作用しているのかをここでは説明します。

便秘の解消効果

バナナは、1本約100g当たり1gの食物繊維を含んでいます。「たったこれだけ…」と感じる方もいるかもしれませんが、果物の中では食物繊維が豊富な部類に入ります。

そんな食物繊維とほぼ同様な働きをすると言われている「レジスタントスターチ」という成分があります。この成分はあまり熟れていない、若干青めのバナナに多く含まれ、大腸内に善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制する効果が期待されています。

善玉菌が増えると、人の生命活動の上で必要な活動が積極的に行なわれます。善玉菌は腸内を弱酸性に保つのですが、悪玉菌が優勢の場合にはアルカリ性にしようとしてしまいます。腸内がアルカリ性の状態が続くと、善玉菌と逆に、私たちの体に不利益な問題が引き起こされてしまいます。

不利益な問題の1つには、便秘を中心とした腸内環境の悪化も含まれます。そういった理由から、善玉菌を優勢に働かせる「レジスタントスターチ」は便秘解消に大切な成分だと言えるのです。

更にはバナナにはオリゴ糖も豊富に含まれています。善玉菌には乳酸菌・納豆菌・ビフィズス菌・酵母菌など、およそ500種類もの種類があります。その中のビフィズス菌を増やす働きがあるのが「オリゴ糖」で、善玉菌が優勢に働く環境を作って、お通じを促す効果が期待できるのです。

むくみ解消効果

むくみを引き起こす大きな原因として「体内の塩分濃度の増加」が挙げられます。塩分の多い食品を摂取することで、体内の塩分摂取量が過剰となり、血液中→細胞内の順に塩分が入り込みます。細胞内まで入り込んだ塩分は、血液中に余分に水分を取り入れようとします。その結果、余分に取り入れられた水分が溜まりやすくなり、むくみとして現れてしまうわけです。

これらを予防するのが、バナナに豊富に含まれている「カリウム」です。カリウムは、過剰に摂取し過ぎた血液中の塩分を体外に排出させる働きがあります。これによって、血液・細胞内の余分な塩分が減少するために、むくみを解消することに繋がるのです。

バナナに含まれているカリウムの量は1本約100g当たり400mg弱です。これは手軽に手に入る冷蔵系の果物だと比較的高い数値であるため、果物からカリウムを摂取したいと考える場合はバナナがおすすめだと言えます。

代表的な果物のカリウム含有量(食品100g当たり)は以下の通りになります。

・アボカド 720mg・バナナ 360mg・メロン 350mg・キウイフルーツ 290mg・もも 180mg・みかん 150mg

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代謝向上効果

カリウムには、体内のナトリウムとのバランスを調節し、老廃物を体外に排出させる働きがあります。このように古いものを排出し新しいものを作りだすことは、代謝を促進することに繋がるわけです。またカリウムには、骨の基となるカルシウムを、必要以上に体外に排出しないよう、調節する機能も兼ね備えています。これによって骨密度が上昇するので、歳を重ねた時に骨粗しょう症などを引き起こしくくなります。

バナナ1本には、カルシウムも約6mg含まれます。必要なカルシウムを体内に取り入れ骨を作り、なおかつ不要なナトリウムは体外に排出するため、代謝が盛んに行われていることになりますね。

また、バナナにはアミラーゼという糖質分解酵素が含まれています。体内にも存在する消化酵素なのですが、バナナを摂取することでより分解を手助けすることができます。お米・パンなどの炭水化物は、エネルギー源となるブドウ糖・果糖などに分解されます。バナナはその分解を手伝う働きがあるため、消化が促進されて、更には体内に吸収される効率を高めることにも繋がるわけです。

疲労回復効果

バナナには、果糖・ショ糖・でんぷんといったさまざまな種類の糖質が含まれています。そして、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6とビタミン群も豊富です。ビタミンB群は食べ物から取り入れた糖質を分解して、エネルギーに分解するのを促進する働きがあります。糖質が分解される速度は種類によって異なるため、数種類の糖質を含むバナナを摂取することで、エネルギーが長続きするというのです。

スポーツ選手がバナナを食べるのには「スタミナ切れを防いでエネルギーを持続させる」といった理由からきているのです。

塩分の摂り過ぎでむくみが起きている場合は、バナナに多く含まれるカリウムでナトリウム濃度を調節することで、むくみを解消することが大切です。ナトリウムが体内に多く溜まっていると、むくみだけでなく、だるさや疲労感が現れる傾向があるためです。

また、バナナに含まれる食物繊維の一種である「ペクチン」には、ゼラチンを入れなくてもゼリー状になるという、特殊な性質があります。主にりんごや柑橘系に豊富に含まれる食物繊維なのですが、バナナにも少量ながら含まれています。ペクチンには腸内環境を整える働きがあり、栄養をしっかりと腸内に吸収させることで、疲労回復や体力増進にも繋がるのです。

バナナダイエットの効果的な方法


バナナがダイエットに効果的だからと言って、常にバナナを沢山食べれば良いというわけではありません。次に、正しいバナナダイエットの方法を学びましょう!

バナナダイエットは朝食をバナナに置き換える「置き換えダイエット」です。朝食はバナナ1種類のみを好きなだけ食べて、常温の水を飲むというものです。昼食・夕食は食べ過ぎなければ、通常通り摂って構いません。

どうしても15時くらいにお腹が減ってしまう場合は、おやつも食べることができます。1種類のお菓子を、手に掴める程度の量ならば問題ありません。できればチョコレートや和菓子がおすすめです。夕食は20時までには食べて、日付が変わるまでには就寝するようにします。

他、無理をして過度な運動をする必要もなく、朝食以外は食べたいものを食べて良いという、手軽に試すことができるダイエット方法なのです。特に、以下の3点に注意して取り組みましょう!

よく噛む

バナナをよく噛んで食べることで唾液が分泌されるため、バナナの持つ栄養素の消化・吸収がスムーズになります。よく噛むことは満腹感を得ることにも繋がるため、バナナを沢山食べ過ぎて逆に摂取した糖質の量が多かった…ということも防げるでしょう。

昼食や夕食においても、なるべく時間を確保してよく噛むことを心がけるようにしましょう。

水と一緒に摂取する

朝食でバナナを食べる際には、必ず常温の水を一緒に飲むようにします。朝食以外の水分補給も常温の水にする方が、余分な成分が含まれていないため、体内への栄養素の吸収が良くなるのです。なるべくこまめに水分補給をするように心がけましょう。

バランスのよい食事をする

バナナダイエットが一食だけの置き換えダイエットとされる理由は、バナナだけだと1日に必要な栄養素を十分に補給できないためです。バナナはビタミン・ミネラル・食物繊維などは豊富に含まれていますが、体のさまざまな細胞をつくるたんぱく質・エネルギー産生に関わる脂質はほとんど含まれていません。たんぱく質や脂質を昼食・夕食で補うことが必要なのです。

朝食以外は、肉・魚・卵・大豆などをバランス良く含んだ献立にするのがベストです。夕食は就寝4時間前までに食べ終わるならば、しっかりと食べて問題ありません。

バナナダイエットの注意点


1つの食材をいつも以上に摂取することは、通常とは異なる食生活に変わるために、多少はリスクを伴います。バナナダイエットを始める前に、どのような点に注意してダイエットを進めなければならないかを知っておきましょう。ここでは、特に注意すべき3点についてご紹介します。

身体を冷やしてしまう

バナナのように、暖かい地域で育てられる果物は体を冷やす作用があるものが多いです。バナナもその1つなのですが、1回に1~2本程度ならば心配はいりません。真冬でも常温とは言え、水と一緒に摂取しますから体が冷えやすいですよね。逆に代謝が悪くなっては困るので「好きなだけ」とは言え、2本ぐらいまでにするのが良いでしょう。

アレルギー反応が出る可能性がある

食物アレルギーの1つにバナナアレルギーがあります。花粉症などもそうですが、花粉の時期になると体内に過剰の量の原因物質を取り入れるため、体を守るために行なう防衛反応が起こります。バナナ1つの食品をこだわって食べてしまうことによって、これと同様な防衛反応が起こる可能性が高いということです。バナナダイエットを始めてから、発疹や腹痛などが生じた場合はアレルギーの可能性も視野に入れて、注意した方が良いでしょう。

栄養が偏ってしまう

朝食はバナナのみとなるため、昼食・夕食でバナナに含まれていない栄養素を補わないと、栄養が偏ってしまいます。昼食・夕食では、肉・魚・卵などのメインディッシュに当たるおかずを必ず摂るようにして、間違っても2食以上バナナで済ませたりはしないでください。食べ過ぎないように量を調節するようにし、バランスの良い食事を心がけましょう。

バナナで綺麗にダイエットしよう!

バナナダイエットの実態はいかがでしたでしょうか?

  • 1食だけバナナに置き換える。バナナは朝食のみ1~2本を目安に!
  • 朝食の水分は水を摂取する。日常生活でも水をこまめに摂取する。
  • 昼食と夕食は食べ過ぎなければ何を食べても良い。
  • よく噛んで食事することを心がける。

このようなとても気軽なダイエットですが、体の冷え・栄養の偏り・アレルギー反応などが生じる可能性があることを、しっかり熟知して取り組む必要がありますね。

この記事を読むことによって、ご自身のライフスタイルに合う方法だと感じた場合は、ぜひ挑戦してみてください。

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