食べてすぐ寝ると起こること
食事の後はお腹が満たされて、眠気が来るとともについつい横になってしまうことありますよね。
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しかし、食べてすぐ寝ると体にはどのような影響を与えるのでしょうか?
健康面やダイエットの面などから体に与える影響を見ていきましょう。
エネルギーが消費できない
食べてすぐ寝ると太ると言われている理由は、エネルギーが消費できないことが一番に挙げられるでしょう。
食事をした後にすぐ寝てしまうと体をすぐに休ませてしまうことから、消費エネルギーが低くなり、基礎代謝以外のエネルギーを消費することが難しくなります。
基礎代謝とは、内臓機能を動かしたり、体温を正常に維持したりするなどと言った生命を維持するために必要な最小限のエネルギーのこと。
基礎代謝以外のエネルギーが消費されないために、消化されるはずの脂肪分を分解できず、そのまま体の中に脂肪として蓄積されるのです。
このことから、消費エネルギーが少なくなる夕方や夜の時間に食事をして、すぐに就寝してしまうと太りやすくなるということになりますね。
BMAL1が増えて脂肪を溜めてしまう
BMAL1とは、体内に刻まれている活動リズムである体内時計を正常に機能させ、調節するタンパク質の一つ。
BMAL1は、時間帯によっては変化するものとされており、増加する時間帯には脂肪を蓄えさせる作用が働くため、太りやすくなると言われています。
このBMAL1は起床してから約18時間後に分泌量が最高潮となるため、昼の時間帯は分泌量が少なくなっていますが、夜22時あたりから増加傾向となり、深夜2時頃にピークとなります。
このことから、BMAL1の分泌量が少ない昼よりも、分泌量が多くなる夜22時~深夜2時の夜中の時間帯の方が、同じものを食べたとしても太りやすくなるということが分かりますね。
BMAL1が増えている時間帯は夜食や間食などをする方もいると思いますが、脂肪を溜め込み、太りやすくなってしまうので注意が必要です。
胃の働きが低下する
食べた後にすぐに寝て、起きてみると胃がもたれて気分が悪い…と言った症状を感じたことはありませんか?
たくさん食べたわけでなくても、食後すぐに寝る行為は胃には大きな負担になっていると考えられます。
睡眠中は体を休ませる時間であるため、全身の血液の流れが抑制されて、胃腸への血液の量も減少してしまい、消化・吸収の働きが弱くなります。
消化・吸収が正常に行われないまま胃腸に食べ物が残ってしまうため、胃もたれや吐き気などの原因になることも。
また、食べた後にすぐ熟睡してしまう習慣が身に付いてしまっている場合には、逆流性食道炎や胃潰瘍などの病気が引き起こされることもあります。
このように、寝ている間は胃腸の働きが弱まるため、生活習慣や寝る時間に気を付けたいところですね。
睡眠の質が下がる
エネルギー消費の低下・BMAL1との関係などにより太るということ以外にも、食べた後にすぐ寝てしまうと健康面に悪影響を与えます。
食事した後は、体の中では食べた後を消化・吸収するために内臓機能の働きが活発になります。
しかも、消化・吸収している間は脳の血流が減少すると言われており、脳がなかなか休息できない状態に。
脳がなかなか休息できないということは、眠りが浅くなるということを意味し、睡眠の質を低下させてしまいます。
睡眠の質が下がると、疲れの蓄積・イライラ・肌の不調・免疫力の低下などが起こりやすくなり、健康面で悪い影響を与えてしまうことになります。
横になるだけなら、メリットがある?
食べた後にすぐに寝ると、太ったり睡眠の質を低下させたりと体に悪い影響を与えてしまうことが分かりました。
しかし、横になって休むだけなら、消化などの面から見て体に良いと言われています。
ここでは、食べた後に横になるメリットについて確認していきましょう。
消化吸収の手助けになる
食事をした後は、眠気が襲ってきて仕事や家事に集中できないという経験は誰にでもあるでしょう。
食後は消化・吸収するために内臓器官に血液が集まるため、脳の血液が少なくなり、眠りに誘われやすくなるのです。
そのままぐっすり寝てしまうと太る原因になりますが、ただ横になってお腹を休ませることで消化・吸収のサポートをすることができます。
特に日本人の胃の形から考えて、体を右向きにして横に寝ると胃が滞りなく消化の作業を行えると言われていますよ。
食べた後は、無理をして動いたり、運動したりせずに休ませることが体の手助けになるんですね。
基礎代謝を上げる
食べた後すぐに寝ると、内臓器官の働きをサポートするために基礎代謝が行われます。
この基礎代謝の20%~30%程度は、内臓器官の中でも肝臓が担っていると言われています。
寝ると基礎代謝以外の消費エネルギーがほとんどないため、体の代謝を高めるためには、基礎代謝自体のエネルギーをアップさせることが重要。
横になってお腹を休ませると肝臓に流れる血液量を増加させることができ、肝臓の働きをサポートすることができます。
これにより、解毒・代謝などの肝機能が向上し、基礎代謝をアップさせることに繋がるのです。
ダイエット効果が得られる
食べて横になると、脂肪の代謝を助けるノルアドレナリンと呼ばれるホルモンが分泌されると言われています。
ノルアドレナリンとは、神経伝達物質の一種で精神や環境のストレスなどに反応するとされています。
多く分泌されると脂肪の代謝をサポートするほかにも、集中力がアップしたり、パフォーマンスを向上させたりするなどと言った効果が期待できます。
食べた後は集中力が低下しており、仕事などが順調に進まないということが多いですが、少し休息するとパフォーマンスが上がりますよね。
これは、ノルアドレナリンが分泌されており、脳が活発に働いていることを意味します。
このノルアドレナリンは、15分~20分というように短い時間横になることで多く分泌させることが可能。
ノルアドレナリンは脂肪の代謝を助けますから、余分な脂肪が解消されてダイエット効果を得ることができるのです。
便秘改善につながる
食後横になることで、うれしいことに便秘改善効果もあると言われています。
胃腸の機能が低下しているといつまでも食べたものがお腹の中に残ってしまい、必要以上に脂肪などを吸収し、基礎代謝も低下しやすくなります。
代謝が低下すると、便秘や肌荒れなどのトラブルが生じやすくなってしまいます。
しかし、胃腸の活動がスムーズに行われていれば、胃腸の中に食べ物が残りづらくなり、代謝もアップ。
余分な脂肪分が脂肪として体に蓄積されませんし、腸内環境が整えられて便秘改善にもつながり、痩せ体質に近づくことができます。
疲労が回復する
寝た後少し横になっただけなのに、疲れが取れて体が軽くなったように感じる、という経験がある方は多いのでは?
これは、食後短時間横になるだけで、夜間寝るのと比べて3倍の疲労回復効果があるとされているためです。
頭を覚醒するためにカフェインが含まれた飲み物を飲む方も多いと思いますが、コーヒーなどを飲むよりもごろ寝の方が頭がすっきりするのです。
また、疲労が回復すると、脳もリラックス状態になるためストレス解消にもつながります。
食事の後に短時間の休息を挟むだけでリフレッシュ効果が期待できるので、イライラや食後の集中力の低下に最適ですよ。
ダイエット中なら気をつけたいポイント
「寝る」と「横になる」のでは、ダイエットや健康面からみても大きな差があることが分かりましたね。
ダイエットを行うなら食後横になる方が良いですが、どの程度横になって休憩すればよいのか、など気になることがありますよね。
ここでは、ダイエット中に気を付けたいポイントについてご紹介していきます。
本当に寝るのはダメ
体を横にして休めることで内臓器官に良い影響を与えますが、本当に寝てしまうのはNG。
時間帯によっては体内に脂肪を溜め込みやすくなってしまい、太りやすい体になってしまいます。
時間を決めて短時間横になることは健康面から考えて良いこと。
30分、1時間、2時間と言ったように時間を増やして本当に寝てしまうのは避けるようにしましょう。
時間を決めて横になる
少しだけ休もうと思ってついつい寝すぎてしまって、疲れが取れなかったり、集中できずにイライラしたりした経験はありませんか?
少しだけ休息するのは体に良いことですが、寝すぎてしまうと切り替えが難しくなってしまい、仕事や家事に支障が出てきます。
横になる適切な時間としては、15~20分程度と考えられています。
その時間横になっていれば脳が活性化されて集中力がアップしますし、痩せ体質に近づくことができるのです。
何もせずに横になるだけで痩せ体質に近づけるなんて、ダイエットをしている方にとっては夢のような話ですよね。
横になる時間を最長でも20分とし、時間を決めて横になる習慣を身につけましょう。
日中に休みを取るのが効果的
横になるだけで、脳にも内臓器官にもダイエットにも良い効果をもたらしますが、横になる時間も昼でも夜でもいつでも良いというわけではありません。
夕食後は消化エネルギーが日中よりも低下しているため太りやすくなってしまうため横にならない方が良いでしょう。
横になって体を休めることでダイエット効果が期待できるのは、あくまで消費エネルギーが多く、BMAL1の分泌量が少ない昼食の後です。
寝るのではなく、少し休養を取るということを念頭に入れて、リラックスしながら昼食後横になりましょう。
夕飯は食べてすぐ寝ると危険?
仕事や育児などで日々忙しい生活をしているとついつい食事の時間が遅くなることもありますよね。
しかし、食事をする時間帯によっては、太るリスクが高まることが懸念されます。
ここでは、夕食の理想の時間帯や、もしも夕食が遅くなった場合でも太るリスクを軽減する対策についてご紹介します。
理想的な夕食の時間は?
夕方や夜の時間帯は消費エネルギーが日中と比べて低くなり、太りやすくなる時間帯。
食べてすぐに寝てしまうと、胃腸に大きな負担がかかり、食べたものが脂肪として蓄えられやすくなって太る原因となります。
起きている間に胃腸が活発に働いて脂肪を分解してくれるように促すためにも、就寝時間の3時間前には夕食を済ませましょう。
起きている間に消化・吸収がスムーズに行われていれば、睡眠中に正常に成長ホルモンが分泌されて、新陳代謝も向上します。
BMAL1が活発に分泌され始める夜の22時~深夜2時の間に食べるのはできるだけ避けるようにし、遅くても21時までには食事を取っておきましょう。
夕食が遅くなったらお腹に優しいものを食べよう
早く夕食を済ませたい気持ちはあっても、仕事や育児などやらないといけないことがたくさんあって、なかなか食事に手が回らないことありますよね。
気づいたらもう22時を過ぎていて、何も食べずに寝た方が良いのか…とダイエットのことを考えて悩むこともあるでしょう。
しかし、空腹のまま寝てしまうとお腹が空いてなかなか眠りに付けませんし、ストレスになってしまいます。
実際、普通の食事をしてしまうと太る原因となりますが、カロリーが低く胃腸への負担が少ないスープやみそ汁などの食べ物だったら太るリスクを軽減できます。
何も食べずに寝てしまうとエネルギー不足になって体が冷えやすくなるため、できるだけ温かい食べ物を食べるようにしましょう。
また、夕食後は消化のために寝るまでの時間をできるだけ空けることも大切。
眠いからと言ってすぐに寝るのではなく、入浴や寝る前のストレッチなどを行うようにし、胃腸への負担を減らしましょう。
食べてすぐ寝ると太るって本当?
食べてすぐに寝る行動は太る原因となりますが、横になって短時間休むことはダイエットにも健康にも良い効果を与えます。
食べた後はどうしても休みたくなってしまう、という方でも長時間の眠りにつかなければ安心して良いでしょう。
短時間の休息を取ることで、普段の生活よりも心身ともにリフレッシュした気持ちになれて、日々の活動がより楽になるかもしれませんね。
仕事が忙しくてどうしても昼食後に横になれないという場合には、休日の間だけでも実践してみると気分が晴れて良いでしょう。
寝る時間や時間帯などに気を付けながら、リラックスしてダイエット効果を実感しましょう。
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