押し麦とは?
ご飯を炊いた時、お米と混ぜて炊き上げる際使うのが「押し麦」です。
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麦といっても色々ありますよね。小麦、大麦、ライ麦、燕麦などがありますが、押し麦として使用するのは大麦になります。
大麦にも種類がある
そして、その大麦の中でもうるち性の「うるち麦」ともち性の「もち麦」とあり、押し麦としてよく使われるのはうるち麦の方となります。
「うるち」と「もち」の違いは、通常のごはんに使われるがうるち米で、おもちや赤飯、おこわなどに使われるのがもち米です。
見た目や食感、含まれるでんぷんの成分が異なります。
うるち麦・・・見た目が半透明でプチプチっとした食感。
アミロースとアミロペクチンが2:8の割合で含まれる。
もち麦 ・・・白く不透明でモチモチっとした食感。
アミロペクチンのみ含まれる。
アミロペクチンこそが粘り気のもとで、もち米と言われるゆえんです。
これまで麦ごはんはうるち麦が主流でしたが、近年「もち麦」もテレビなどで紹介され、もち麦を使った麦ごはんも人気が出ています。
大麦と小麦の比較
また、よく料理で使用されることが多い「小麦」との比較ですが、大麦は簡単に殻とふすまをとりのぞき食べられることから、用途面で使い勝手が良いという理由で「大麦」になったと言われいています。
またそれぞれの麦に含まれるタンパク質の種類も異なります。
- 大麦⇒ホルデイン
- 小麦⇒グルテン
大麦も小麦も世界最古の作物イネ科の一つで、100万年前の原人時代からあると言われています。
粘りやコシのあるグルテンを含む小麦はパンや麺を作る際に加工として使い勝手がよく好まれて利用されてきました。
一方、粘り気のないホルデインでは小麦のようなパンなどをふっくらさせることが出来ないため、加工には向きなことから醸造用や家畜のえさとして利用されてきた歴史的背景もあります。
なので、現在でも小麦の方がメジャーな食材として認識されているのはそういった事情もあるのかもしれませんね。
しかし、麦ごはんにいたっては、小麦は水分の吸収率が悪く利用できず大麦のみとなります。
大麦をプレスして作られる
大麦はそのままだと水を吸いにくく、消化も悪いので蒸気で加熱した後、ローラーで平たくさせます。
こうすることで調理をする際も火が通りやすくなりますし、白米と混ぜて炊いた時も食べやすく食感も良くなります。
押し麦ダイエットの効果
では、押し麦ダイエットの実際の効果面を一つずつ見ていきましょう。
豊富な食物繊維量により、便秘解消!
押し麦には、水溶性、不要性2種類の食物繊維がバランスよく含まれており、なんとその量は白米の20倍とも言われているんです。
便秘解消に効果があり、1日に必要な食物繊維は18g以上となっていますが、実際日本人の多くが5gほど足りていません。
食物繊維には便のかさを増したり、腸の動きを活発にさせ老廃物をからめとりながら排出するので、便秘解消には必要な成分となります。
また善玉菌のエサにもなることからなって腸内環境を整える上でとても大事です。
さらにより食物繊維を意識すのであれば「水溶性」、「不溶性」両方の食物繊維のバランスが大事です。
特に「もち麦」は大麦の中でも水溶性食物繊維を豊富に含み、不溶食物繊維の量も多いことからおススメ出来ます。
豊富なβグルガンにより中性脂肪の減少
押し麦ダイエットとして特筆する成分は「βグルガン」です。
この成分は食後の血糖値の上昇を穏やかにし、インシュリンの過剰分泌を抑える働きがあります。
インシュリンは脂肪細胞に”糖”を運ぶ役割を担うため、結果的に肥満の元となります。
ダイエットに関して言えば、このインシュリンをいかに抑えられるかがカギとなるのです。
また押し麦には、人体を形成する上で必須のミネラルや、ビタミンB群による糖質や脂質の分解・代謝が促進され、ダイエットに役立ちます。
肌の老化が防げる、アンチエイジング効果!
糖はタンパク質と結合すると”糖化”と言って、肌の弾力を失わせ老化へと導く物質を生み出します。
糖もタンパク質も人間が生きていく上で外せない栄養素なので、糖化を止めることは出来ませんが、糖化される比率を少なくすることは出来ます。
糖化の原因は血糖値の急上昇です。つまり血中の糖の量が多量に増えると、糖化もそれだけ進むので、糖化防止には血糖値の上昇をコントロールする必要があります。
食物によって血糖値の上がるスピードというのは異なり、これを数値で表したものがGI値(グリセミック・インデックス値)と呼びます。
糖化を防ぐ一つにはGI値が低い食材をいかに食事に取り入れて食べるかということになります。
最も食べる主食の白米から、押し麦を使った麦ごはんに変えるだけで大幅な低GI値食となり、血糖値の上昇を緩やかにさせ、結果、糖の吸収や糖化を抑えることが出来きます。
糖化による肌の老化予防に麦ごはんを取り入れましょう。
押し麦ダイエットの方法
では、次に押し麦ダイエットの方法について見て行きましょう。
押し麦を主食にする
上でも述べたとおり、まずはいつも食べている白米から、麦ごはんに変えてみること!
通常の白米はもっちりしてて美味しいかもしれませんが、GI値が高いためダイエットにはおススメできません。
日本人の肥満原因の大きな要因の一つに白米の食べすぎがまず挙がるでしょう。
ここを改善せずにダイエットを達成することはほぼできないので、まずは麦ごはんへと変えてみましょうか。
よくダイエット食に玄米があげられますが、玄米は白米をまったく使わないことから、いきなり食感も風味もガラッと変わるので馴染めない方が多いようです。
その点、「麦ごはん」なら白米に混ぜて食べるだけなのでそれほど抵抗はないでしょうし、むしろプチプチっとした食感が逆に美味しかったりします。
私は個人的に食感の面で「白米」よりも「麦ごはん」の方が好きですね。
また、玄米と比べ、食物繊維も多分に含まれていることから整腸効果やお通じの面で良い面もあります。
しかし、麦ごはんにも慣れてきた方は是非「玄米+麦ごはん」にも挑戦してみてください! これは最強の組み合わせですね。食感も固いので満腹中枢が刺激され少ない量ですぐお腹いっぱいになります。
スープに押し麦を入れる
食物繊維を豊富に含む押し麦をスープに入れて飲んでも良いでしょう。
特に色々な野菜をふんだんに取り入れた野菜スープは栄養価満点でここに”押し麦”が混ざることによってより美味しいものになりますよ
野菜スープを作る時は有名な栄養ワード「ま、ご、わ、や、さ、し、い」を取り入れてみましょう!
- ま・・・豆
- ご・・・ごま
- わ・・・わかめなどの海藻類
- や・・・野菜
- し・・・しいたけなどのキノコ類
- い・・・いも
また、スープを作る際、カレー粉などを入れスープカレーにすれば、様々な「スパイス」による脂肪燃焼作用が働き、よりダイエット効果の高い燃焼系スープとなりますよ!
押し麦の美味しい食べ方
押し麦を美味しく炊く際のポイントと、おススメレシピをご紹介します。
押し麦とご飯を一緒に炊く
押し麦ご飯は、炊飯器を使って炊くことができます。
もっちりと美味しく炊き上げるには、通常ご飯を炊く際よりも多く水を入れて炊くのですが、入れすぎるとおかゆの様に水分を吸収しきれなくなってしまうので”さじ加減”がポイントです。
【基本、水かげんは麦の量の”2倍”と覚えておくとよいでしょう。】
(材料)3~4人分
米 2合(300g)
大麦 50g
水(米2合分) 300cc
水(大麦50g分) 1/2カップ(100cc)
(作り方)
1お米をいつも通り洗い、炊飯器に入れていつもと同じ水加減にします2そこへ大麦を加え、麦の2倍量の水(100ml)も入れます。
3軽く混ぜ約30分浸水させて炊飯します。
4炊きあがったら上下を返すようにほぐします。
この基本を覚えておけば、押し麦の量を自由に変えることができます。
また、麦は研いであるので、洗う必要はありません。
押し麦のオススメレシピ
ちょっとしたご飯を炊く際のプラスアルファのコツと、押し麦を使った栄養価満点の野菜スープをご紹介します。
えのき 押し麦 ダイエットご飯!
えのき飯 レシピID4116847 で紹介した進化バージョンですw 前回に増してお通じがすごいᕕ( ᐛ )ᕗ
《材料》
お米 2合
えのき 2分の1袋
押し麦 50g
水 分量−大さじ1《作り方》
①えのきは石づきを取って、冷凍して使用してください。
②あとは白米を洗って、いつもの水の分量より気持ち少なめにします(大さじ1くらい)
③冷凍したえのきを手早くザクザクみじん切りにして、お釜にいれます。
④押し麦はパッケージの表示どおり入れて、炊きます٩(๑´ㅂ`)《コツ・ポイント》
えのきやきのこは冷凍すると長持ちかつ、旨みが増し、さらにダイエット効果も!
なので、水洗いなし、解凍なしで使用しましょう。あと細かく切りましょう。
押し麦のスープ
食物繊維たっぷりの押し麦を使ったスープ、野菜の旨味がしっかり。押し麦のプチプチした食感がまた美味しいです。
材料 (4人分)
押し麦 45g
玉ねぎ(小) 1/2個
人参 40g
椎茸 40g
ブロッコリー 40g
キャノーラ油 小さじ1
無添加コンソメ 小さじ1
塩 小さじ1/2
水 800cc《作り方》
①玉ねぎ、人参、椎茸、ブロッコリーは粗みじん切りにする。押し麦はサッと洗ってザルにあげておく。
③厚手の鍋に油を入れて熱し、ブロッコリー以外の野菜を炒める。塩少々を加え玉ねぎがしんなりするまで弱火で炒める。
③押し麦、水、無添加コンソメを入れて煮る。沸騰したら灰汁をとり、弱火で時々かき混ぜながら25分。
④ブロッコリー、塩を加え5分煮る。器に盛り完成。《コツ・ポイント》
野菜はじっくり炒めて旨味を引きだして下さい。
押し麦は茹でずに一緒に煮ました。自然なトロミがついて美味しいですよ。
先述したように、野菜スープにはカレー粉を混ぜて作ってもいいかもしれませんね。
相性も良く、カレー粉を一緒に入れて煮込むだけなのでとっても簡単です。
押し麦ダイエットのまとめ
以上、押し麦ダイエットについてお話してきました。まとめると
- 押し麦とは、大麦をプレスし水を吸収しやすくし、また食べやすくなったものである。
- 大麦には「うるち麦」と「もち麦」があり、プチプチっとした食感を楽しむなら「うるち麦」、モチモチっとした食感が良いなら「もち麦」を選びましょう。
- 押し麦には豊富な食物繊維が含まれており、整腸作用、便秘解消に役立つ。より食物繊維の量を摂りたいならもち麦がおススメ!
- 押し麦のダイエットの秘密は、βグルガンという成分にある。この成分は、血糖値の上昇を緩やかにし、肥満のもとのインシュリンの発生を抑える。
- 低GI値食の麦ごはんに変えることで、老化の原因となる糖とタンパク質の結合による”糖化”のリスクを弱めることが出来る。
- 押し麦ダイエットの基本は主食である白米から麦ごはんへと変えること。
とお話してきました。
中々メインのご飯を変えるのはちょっと..と抵抗がある方も多いと思いますが、麦ごはんはほぼ白米と同じ味で、むしろ美味しいくらいです!
ダイエッターならこれはやらない手はないですね。
しかし、麦ごはんに変えたから言っても、やはり糖質を多く含む炭水化物には変わりませんので、食べすぎは太りますよ。
よく噛み満腹中枢を刺激しながらゆっくり食べれば、ちゃんとお腹いっぱいになるので気を付けて食べましょうね!
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