ナッツとダイエットの関係とは?
ナッツとは一般にアーモンドやクルミ、ピスタチオなどの木の実を指します。ちなみにピーナッツはナッツとは言うものの実際は豆類に分類されます。
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一見脂肪分が多く、カロリーも高めなこのナッツ類ですが、噛み応えがあり腹持ちが良いので食事量を減らすのに役立ちます。
また脂肪燃焼効果や栄養も豊富なので、間食としてのおやつにとても適しています。
栄養素がたっぷり入っている
ナッツ類の栄養素として特筆出来るのは、「タンパク質、不飽和酸脂肪、ビタミンE、食物繊維」の4点でしょう。
タンパク質・・良質なタンパク質が全体の20%近くも含まれている。タンパク質は三大栄養素のうちの一つで筋肉合成には欠かせない必須成分です。
不飽和脂肪酸・・脂肪酸とは脂質のことで、その中でもナッツはコレステロール値を抑制する良質な不飽和脂肪酸を豊富に含みます。その割合は全体の50%ほど。ナッツのカロリーの高さはこのふんだん含まれる脂肪酸にあります。
不飽和脂肪酸は、飽和脂肪酸に比べ脂肪になりにくいというメリットがあります。一見カロリー数が高く見えるナッツですが、実はその脂質の性質上、脂肪がつきにくいんですね。
ビタミンE・・ビタミンEはアンチエイジング効果の代表格として知られています。
食物繊維・・ナッツ類は便通解消となる食物繊維を豊富に含んでいます。
その他にも、動脈硬化の改善に有効なビタミンB群や余分な塩分を体外に排出させるカリウム、骨を丈夫にするカルシウム、貧血防止の鉄分、皮膚、骨格維持に欠かせない亜鉛などとバランスよく含まれており、少量で様々な栄養素をきちんと摂取できることがナッツの魅力です
食物繊維で便秘解消になる
ナッツに含まれる食物繊維量はゴボウの2倍、さつまいもの5倍とも言われています。
特にナッツの中でも食物繊維がふんだんに含まれているのはアーモンドとピスタチオ。
ナッツに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維といって、水に溶けず、水分を含み膨れ上がる性質をもっています。
この不溶性食物繊維が腸内を通ると、消化運動が活発になり、腸内の老廃物なども同時にかすめとって排出されるので便秘解消にとても役立ちます。
また、不飽和脂肪酸であるオレイン酸やαリノレン酸が、便を柔らかくしたり、腸に働きかけて排便を助けるサポートも行います。
代謝を促す
ナッツ類はビタミンB1、B2、B6と豊富なビタミンを含んでおり、糖質や脂肪の代謝を促す効果があります。
また、アーモンドには血液をさらさらにする作用のあるリノール酸が多く含まれ血行促進効果はバツグンです!
血行が良くなるということは体温が上昇し、細胞の動きを活性化させます。そのことは当然代謝アップにも繋がります。(逆に血行が悪いと体温が落ち、代謝も落ちてしまうので注意しましょう)
カシューナッツには亜鉛が豊富に含まれており、細胞の新陳代謝を促進する効果があります。
ダイエットだけじゃない!ナッツの魅力とは
ナッツ類の効果はダイエットのみに留まるものではありません。その他の効能も見てみましょう!
アンチエイジングの効果
先述したようにアンチエイジングの代表格としてまず、ビタミンEは絶対欠かせないでしょう。
よくアンチエイジングと付随して抗酸化作用という言葉が使われますが、この意味とは、細胞の老化=酸化なので、これを防ぎ若々しく細胞の働きを保つという理由で抗酸化作用と言います。
別名、「若返りビタミン」とも言われるこのビタミンEは、飛びぬけて抗酸化作用が強くアンチエイジング効果が期待できます。当然ナッツ類の中には豊富なビタミンEが含まれています。
次に脂質、よく脂質はダイエットの敵だと思う方もいらっしゃいますが、脂質を取らなければ肌のなめらかさやしっとり感を出すことが出来なくなり乾燥肌となります。
大事なことは脂質は脂質でも酸化しやすく血管の老化を早める動物性脂質ではなく、酸化しにくい植物性脂質を積極的に摂ることがアンチエイジングへとつながります。
ナッツ類は当然、植物性脂質であり、その中でもアーモンド、マカダミアナッツ、ペカンナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオなどの脂質は一価不飽和酸脂肪(オレイン酸)といって、より酸化しずらい性質を持っています。
また、くるみ、アーモンド、ピスタチオの外皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。
冷え性の改善
冷え性の原因も血行の悪さから来ます。
アーモンドやくるみに含まれるリノール酸、オレイン酸はコレステロール値を下げる効果があるので血液をサラサラにします。
特にオレイン酸は優秀で、人体に無害な善玉コレステロール値を下げずに、人体に悪影響を及ぼす悪玉コレステロール値のみを下げる効果があります。
血をドロドロにしてしまう原因も悪玉コレステロールだと言われています。
ホルモンバランスを整える
ナッツ類に多く含まれるビタミンEはアンチエイジング他、ホルモンのバランスを調整することにも役立ちます。
特に女性は意識してこのビタミンEを摂取することを強くおススメします。
ビタミンEは脳下垂体や卵巣に働きかけてホルモン分泌をコントロールし、生殖機能を維持する働きがあります。
ビタミンEが不足していると不妊の原因にもなりますので気を付けてくださいね。
また、更年期障害の症状の緩和や月経、生理不順を緩和する作用もあるようです。
ナッツダイエットの方法
では、ナッツダイエットの実際の方法を見ていきましょう。
間食をナッツにする
ナッツダイエットとは、食事をナッツに置き換えるダイエットではなく、間食として使うのが効果的です。
脂質が豊富で低GI値食品なので、腹持ちが良く血糖値の急上昇を抑える効果があります。
なので、食前に食べて腹を膨らまし食事量を抑えるのも良いでしょう。
GI値表(100gあたり)
アーモンド 30
くるみ 18
カシューナッツ 34
マカダミアナッツ 27
ピスタチオ 18
一回25g食べる
ナッツは高カロリー食なので、間食で食べる際は一日25gまでにしておきましょう。
ダイエット食でも過度なカロリーの摂りすぎはかえって肥満になる可能性があります。
以下引用は、ナッツダイエットの実験を行った慶応義塾大学医学部教授 井上浩義先生の研究レポートです。
ナッツ研究の第一人者である慶応義塾大学医学部の井上浩義教授は被験者32人を集め、一切の食事制限や特別な運動をさせるわけでなく、半年間アーモンド25粒を間食で食べ続けるという実験を行いました。
その結果、なんと被験者全員に体重の減少が見られ平均で3.4kg減量という結果が出たのです。
アーモンド25粒といえばおにぎり1個分(150kcal)に該当しますが、普段の食事に毎日このカロリー分余分に乗っかるにも関わらず、被験者全員が減量という驚くべき結果となりました。
この理由は井上先生いわく、「アーモンド100gあたり12gと豊富に含まれる食物繊維が、腸内の老廃物を押し出し便通をよくする事、また不飽和酸脂肪であるオイレン酸の働きによって食後の血糖値の上昇を抑え、ブドウ糖をむやみに吸収することを抑えたことが要因」だと言っています。
アーモンドに含まれるオイレン酸は通称、痩せる《痩せる油》とも名高く、その合有量は全食品中トップクラスです。
《ナッツ類25g一覧》
- アーモンド 25粒
- クルミ 8粒
- ピスタチオ 43粒
- カシューナッツ 13粒
- マカダミアナッツ 13粒
色々なナッツが入っているミックスナッツを食べるならその分、様々な栄養素を摂取出来るのでおススメですが、食べる際は組み合わせて合計25gになるようきちんと収めましょう。
オススメのナッツ
アーモンドとクルミはナッツの中でも二大ナッツとも呼ばれるほど栄養価が高く、絶対外せないでしょう!
アーモンド⇒井上教授の実験でも使用されたアーモンドですが、全アーモンドの中でも飛びぬけてふんだんに食物繊維を多く含み、またオメガ9系のオイレン酸が余分な糖、脂肪の吸収を防ぐ効果があります。
ダイエット目的でナッツを食べるならまずアーモンドは外せないでしょう
クルミ⇒動脈硬化予防に強いオメガ3系脂肪酸を豊富に含みます。オメガ3系とオメガ6系の多価不飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪酸は体内で作ることが出来ない必須脂肪酸です。
またオメガ3系の中に含まれるα・リノレル酸は悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを上げるという大変優秀な役割を持っています。
通常α・リノレル酸は魚からの摂取となるのですが、くるみにも含まれているので手軽さがありますね。
ナッツダイエットの注意点
ナッツダイエットを行う際の注意点についていくつか説明します。
食べ過ぎない
先ほども言いましたが、まず食べすぎないこと。ミックスナッツの裏面の成分表などを見てみればわかると思いますが、100gあたり600kcal前後とこんなに小さくても、中々破壊力のあるカロリー数です。
一日に食べる量は25gまでと決めてしっかり数えてから食べるようにしましょう。ダイエットのために食べているつもりがかえって太ってしまったというケースもありえます。
《ナッツ類10g単位でのカロリー数》
- アーモンド 72kcal
- 松の実 70kcal
- くるみ 70kcal
- ピスタチオ 40kcal
- 銀杏 37kcal
無塩のものを選ぶ
また、ナッツを食べる際は無塩のものを選びましょう。パッケージに無塩と記載されているはずです。(逆に何も書かれていないものはおつまみ用に塩分を多量に含んでいる可能性があります)
巷には塩抜きダイエットという方法まであるほどです。塩分には十分に注意しましょう。
塩分の多い食事を摂り続けると、太りやすく痩せにくい体質になり、身体に水分が塩分が多いとそれを薄めようとし体内に水分を多く含もうとするので、むくみやすくなります。
塩分は必要ですが、なるべく摂らないでも済むように心がけましょう。
また、塩分は食欲を増進させる作用もあるので、減らすことによって食べる量も減らすことが出来ますよ。
無塩ナッツに慣れてくると、ナッツ本来のうま味を感じるようになりかえって美味しいです!
やはりシンプルにローストされたものが一番です。無添加であれば、なお良いと思います。
ナッツダイエットの口コミ
それでは実際にナッツダイエットを行った方達の口コミを見てみましょう
口コミ
《成功談》
口コミ1 20代女性
流行りもののダイエットが好きでミックスナッツダイエットもやってみています。
ドリンクタイプのダイエットは苦手な私ですが、ナッツは噛みごたえがあるので「食べた」という実感があります。
不飽和脂肪酸の「オレイン酸」が摂取できるので、栄養が偏りがちな私にぴったりの置き換えダイエットです。
口コミ2 30代女性
今までつい、ケーキやアイスクリームなどのカロリーの高いおやつを食べてしまっていました。
ミックスナッツダイエットは、間食の置き換えダイエットに効果的と聞いて実践しています。
とりあえず1カ月続けて1.5キロ痩せたのとお肌がツルツルになったような気がします。
今までのおやつよりはカロリーがセーブできているのかなと感じます。
《失敗談》
口コミ4 40代女性
ナッツは体に良いというのは聞いたことがありますが、なんとなくカロリーが高そうで敬遠していました。
実際に初めてみると、最初は良かったのですがすぐに飽きてしまい、開封済みのナッツが置いたままになっています。
体重も増減無く、肌や体調にも特に変化を感じませんでした。
口コミ4 40代女性
ナッツダイエットですが、楽そうで続けるのが大変なダイエット方法の一つだと思いました。
何と行っても、無塩ナッツの味気なさが問題ですね。
今までにも、バナナとかリンゴ、こんにゃくなど様々な食品が流行ったけど、どれも短期間で終わりましたよね。
偏った食事をするダイエットは長続きがしにくいことの証明だと思いました。
口コミまとめ
やはりアンチエイジング効果と美容に強い「オイレン酸」に着目している方もいますね。食事の置き換えでなく間食の置き換えなので、続けられる方も多いのではないでしょうか。
ナッツの持つ美容パワーやダイエット効果もしっかりと現れている模様です。
一方、失敗してしまった方達の意見では「飽き」による要素が大きそうですね。ナッツダイエットもある程度の継続期間を設定しなければ成功はしないようです。
井上先生が行った実験の際も、半年間の実験で最後まで残った人数は被験者32人中19人だったそうです。
ナッツダイエット成功のポイントとはいかに飽きにうまく対応できるかという点にありそうです。
ナッツダイエットのまとめ
以上、ナッツダイエットについてお話してきました。まとめると、
- ナッツの特筆すべき四大栄養素「タンパク質、不飽和脂肪酸、ビタミンE、食物繊維」がダイエットや美容に効果をもたらす
- ナッツに含まれる不溶性食物繊維は腸の運動を活性化させ便秘解消に役立つ
- ビタミンB群によって代謝を促す作用がある。
- ビタミンEはアンチエイジング効果の代表格!
- リノール酸やオイレン酸によりコレステロール値を下げ、血行促進させ冷え性改善にも役立つ
- ビタミンEはホルモンバランスを調整するのにも役立つ。女性は特に積極的に摂るべき
- ナッツダイエットの方法とは、間食をナッツに置き換えることである。
- ナッツは高カロリー食なので、一日25gまでと決め数えて食べるようにしましょう
- おススメのナッツは高い栄養価ダイエット効果を誇る二大ナッツ!アーモンドとくるみがおススメ
- ナッツを選ぶ際は、無塩のものを選ぶようにしましょう
- ナッツダイエットを継続させるカギは飽きにうまく対応できるかということにある
と、お話してきました。
実はナッツを食べることによってダイエット以外にも仕事や勉強などのパフォーマンスを上げるのにも適しているんです。
ごはん(特に糖質を多く含む食事)は血糖値の急上昇、急降下が激しくこれだけで眠くなってしまいます。皆さんもお昼ご飯の後、急激に眠くなるという経験ありますよね?
脂質は腹持ちが良く血糖値の上昇が緩やかなので、こういった不可抗力の睡魔にも対抗できます。
ナッツでお腹を満たせばきっと眠くなることも自然と減るはずです。
ダイエット効果だけでなく集中力を継続させパフォーマンス向上にも役立つ面もあるんですね!
是非、皆さんも今日からナッツダイエットさっそく取り入れてみましょう
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